Inside Robocon(2)

北海道地区で推薦により全国への出場が決まった旭川Bは、シードではあるものの、初戦で優勝チームの函館Aに敗れました。この試合は、スコアを見れば10.5+50.0対41.5と、大会中最もハイレベルな戦いだったことがわかります。そして、ペナルティが無ければ、旭川Bが勝っていた試合でした。10.5というスコアは、この大会の中では最高のスコアです。では、なぜペナルティがついてしまったのか。これは、実際に放映を見れば明らかになることでしょう。聞いた話では、段差がどうのこうのといった原因だそうです。このペナルティさえなければ旭川Bは優勝していただろうというのが、試合を見た人が言っていた感想です。
地区大会では、フィールドの設定が本来の設計図と異なることがあります。また、フィールドの床を覆っているロンリウムシートは非常に高価で、学校側が特別に予算を計上しない限りは体育館などの普通の床で練習することになるでしょう。そのため、タイヤのグリップなどの操作感がまったく異なってきます。このあたりを本番前日のテストランでいかに操縦者が調整するか、マシンの出来とはまた違う面での勝負になります。また、今回はメッセンジャーボールが自律走行するケースが多いため、タイヤのグリップが変わることで予定していた走行ルートを走れないといったことも考えられます。回路班は、現地でプログラムの書き換えをしなければならないかもしれません。大会を見に行くと、競技名のロゴや、トーナメント表などが書かれた大きなパネルがあります。選手として大会に出られるのはチームで3人だけです。しかし、パネルの裏では、たくさんのピットクルーがマシンの調整をしています。ねじ締めチェック、バッテリー交換、パーツの修理、などなど、色々と忙しいです。